5/09/2022

2年ぶりのタイ その9 4月21日

  チェンマイから子ども達を運んできた417日から、一度も動いていない大型観光バスにようやく仕事が回ってきました。1週間の契約でチャーターバスをドライバー付きでもってきています。バスの料金は、16,000バーツだと聞きました。日本なら12時間で8万円からなので、格安と言えば格安なのですが、動かさないともっともったいないです。

 今日は観光の日です。午前中は、今いるところから50キロほど南にあるプラーンブリー国立公園へ行きます。マングローブを保護するための国立公園で、公園内に木でできた桟橋が張り巡らされ、周辺を散策できるようになっていて、大人にとってみればとても勉強になるところですが、子ども達にとっては特に面白い物や興味深い物は何もないところですごく時間を持て余すと思いますが、他に行くところもありません。実は僕も10年以上前に一度ここを訪れています。50人規模の団体がお金をかけずに楽しもうと思ったら、国立公園しか選択肢はないのです。

 今回、日本で僕がお手伝いをしている幼稚園から、中古の帽子や通園バッグなどの寄付を預かってきたので、16日の到着初日にタッサニーさんに渡していたのですが、中を確認している暇がなかったようで、朝のうちに中身の確認をお願いしたら、遠足出発前に小さい子たちに帽子を配ってくれました。一緒にセントレアで買ったお菓子も入っていたので、タッサニーさんが、それをバスの中で食べるようにと机の上に並べてくれ、子ども達はそれを一つずつ手に取っていきました。お菓子をもらったら子から一人ずつ僕にお礼を言って前を通り過ぎていくので、少し照れました。

 国立公園の散策は、予想通りでした。早めに散策を終えた子たちは、売店で思い思いの飲み物を買ってベンチで暇を持て余していました。ただ唯一、景色のいい高い櫓の上では若い女の子たちが一人ずつSNS映えする写真撮影に余念がありませでした。

 次に立ち寄ったのが、ラジャハーク公園です。こちらも、タイの英雄の大きな像が7つ並んでいて大人には大変興味深い公園ですが・・・。もちろん僕は来たことがあります。

 お昼は、チャアムビーチで食べることになっているようです。ですが、ラジャハーク公園を出発したのが12時くらいだったので、チャアムビーチに到着したのが、1245分くらいでした。子ども達はとてもお腹が空いている事と思います。ここでもまた、タイあるあるですが、観光バス組とピックアップトラック組との連携がうまくいかず、ビーチでタッサニーさんたちと離れ離れになってしまいました。辛抱強いタイ人はお互いに別々の場所で相手を待ち続け、気が付いたら小一時間という事が良くあります。携帯電話があるのにです。子ども達はビーチの木陰でタッサニーさんを待ち続け、ようやく現れたころにはもう午後2時でした。聞いてみると、特に食堂を予約しているわけではなく、子ども達に100バーツずつお小遣いを渡してあるので、そのお金でグループごとに自由に食事をするとの事でした。早く言ってよ。

 僕は、ここからタッサニーさんたちとピックアップトラックで行動です。お昼ご飯をまだ食べていないので少しお腹がすいたと伝えようと思ったら、カオニャオマムアンを僕用に買っておいてくれたらしく、移動中に食べろとの事でした。今、タイでは、このマンゴーともち米にココナッツソースをかけた食事ともデザートとも形容しがたい、日本でいう“おはぎ”のようなポジションのものが大人気らしく、どこへ行っても売っています。確かに今年のマンゴーは当たり年の様で、めちゃくちゃおいしいのは確か
です。

どうして僕も子ども達と別行動になったかと言うと、今夜の海鮮パーティーの買い出しがあるからで、ビーチから車で10分くらいの所にある大型市場へ向かい、そこで、エビ・貝・イカ・魚・豚肉(甲殻類アレルギー対策)などを計30㎏ほど買いました。スタッフを含めると約60人分です。子ども達がどのくらい食べるのか想像できないため、ちょっと多めに買ったつもりですが、とんだ計算違いだったことに後で気付きました。



子ども達より先に宿泊施設へ戻り、パーティーの準備に取り掛かりました。今回は、バーベキューをしようと思うと、七輪が大量にいるので、すべての海鮮を蒸すことになっています。エビ・貝・イカ・魚などの下準備をして、どんどん蒸していきます。エビや貝などはさっと洗って蒸し器に入れればいいのですが、イカは下ごしらえが結構大変で、透明な骨を取り出すのが一苦労でした。そして、蒸し上がり後もイカ1杯の大きさがまちまちなので、一口大にカットしないと取り合いになります。豚肉は塩を揉みこんでフライパンで焼きます。焼き上がり後にこれも1口大に切りそろえます。ごはんも大型の炊飯器3台がフル稼働で、110㎏の米を消費するとの事です。食べ盛りの子どもを40人も養おうと思ったら、どれだけ大変か皆さんには想像できますでしょうか?



午後5時前、子ども達の乗った観光バスが戻ってきました。降りてきた子ども達は、疲れも見せず、すぐに海の方へ走っていきました。ちゃんとお昼ごはんを食べたかどうか怪しいですが、一つ言えることは、確実に夕ご飯もたくさん食べるという事です。

海で遊んだ後、シャワーをした子ども達が続々と食堂へ集まってきました。各テーブルにはすでに山盛りの海鮮が置いてあります。各自がお皿をもってご飯の列に並び、食べられる分のご飯をもって自分の席に着きます。というより、「とりあえずお皿に載りきる分のご飯を持って席に着く。」の方が正しいでしょう。食事前のお祈りをして、戦闘開始です。各テーブルには、あっという間にエビの殻と貝殻の山が築かれ、イカの入ったお皿はすぐに空っぽになります。すべての料理は余分に作ってあるので、テーブルの代表者がお代わりを取りに来ます。スタッフなど大人たちのテーブルにも、同じ料理が並んでいるのですが、エビ2匹と貝45個を食べればお腹いっぱいになりました。必然的に大人のテーブルの料理が余るので、すぐに子ども達のテーブルへと移動していきます。食べ終わると各自が食器を片付けるので、一人当たりどのくらいの量をたいらげたのかよくわかりませんが、30㎏の海鮮があっという間にすべてなくなりました。少し量の計算間違いをしましたが、これで僕の今回の最大のミッションはクリアできました。



つづく

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