5/24/2018

カサロンの家


「カサロンの家」とは?
タイ北部山岳部に住む少数民族の子どもたちの為の学生寮「カサロンの家」は、20053月にチェンマイにあるキリスト教系の財団「ラフー財団」と共同でキャンヘルプタイランドが建設しました。
ラフー財団のタッサニーさん所有の土地に、20053月に第1棟(現在の女子寮)、8月には家畜小屋、2006年には第2棟(男子寮)、その後、食堂などの建設や第1棟の増築工事などを経て「カサロンの家」は現在の姿になりました。
幼稚園児から高校生までの約20名の山岳少数民族出身の子どもたちが親元を離れ仲良く共同生活しています。
2006年当時のカサロンの家
カサロンの家」の目的
タイ山岳部の数民族の住む地方には学校のない村がたくさんあります。小さな子どもたちは勉強の機会に恵まれません。そんな子どもたちは、計算もできず読み書きもできず、タイ語も話せないまま大人になっていきます。村に留まりそのまま農業を続けていくのなら大きな問題ではないでしょうが、そんな村にも文明の波が押し寄せ、少数民族の人たちは、携帯電話やテレビ、バイクや車を買うために多額の現金を必要とするようになってきました。そして、農業だけでは収入が足りず、街へ出てもっと高収入の仕事を求めるようになりました。しかし、民族の人たちは、タイ語を話せず、学力もないため、街に出てもまともな仕事に就くことはできないのです。男性は危険な建築現場で重労働を強いられたり、女性は、騙されて夜の仕事を強要されたりしました。特に90年代は少数民族の女性のエイズ問題がとても深刻になりました。エイズ感染した女性は街にとどまることができず、村へ戻り村の男性と結婚し出産するなどし、夫婦感染や母子感染などが大きな社会問題となりました。また、手っ取り早く高収入を得るためにミャンマーからの麻薬の密輸などに手を染める若者も多く存在します。
そんな、負の連鎖を断ち切るため、少数民族の子どもたちを寮生活させ、街の学校へ通わせて学力を向上させる目的で造られたのが「カサロンの家」です。


「希望の家」について
ラフー財団が山岳州数民族のエイズ孤児の為に作った孤児院が「希望の家」です。「カサロンの家」より5年ほど前に日本の外務省の「草の根支援」のお金で建設され、現在は、宮崎県延岡市にある「希望の家を支える会」によって運営されています。
「希望の家」と「カサロンの家」の運営母体は、ラフー財団から独立した「ユースチャリティー財団」が管理しています。


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