早朝、中部国際空港セントレア行きの特急列車(ミュースカイ)を利用します。特急料金が360円余分に必要ですが、移動時間を考えると費用対効果は抜群です。朝8時前には空港に到着しました。いつも通りFチェックインカウンターはオープン前なので誰も並んでいません。ですが、ラウンジで30分くらい時間をつぶしてからもう一度カウンターに戻るとすでに長蛇の列となっていました。前回の4月と比べると、人の数は雲泥の差です。中にはゴルフバッグを運んでいる人もいます。7月からは廃止されると予告されているタイランドパスの取得は、この時点ではまだ義務なので、あの面倒くささ乗り越えてでもタイに行きたいという人が相当数いるという事です。自分も含め…。
出国審査を無事に通過した後、うろうろしていると、自動両替機に前で何やらアタフタしている二人組がいました。外国人だったので、そっと後ろに並んで順番を待っていると、どうやら現金の入れ方で迷っているようでした。多分5万円くらいを米ドルに両替しようとしていたのですが、その5万円の投入方法を間違えていたようで、5万円を束にしてそのまま投入口に差し込むと、一万円札5枚がすごい勢いで投入口から吐き出され、まるで紙吹雪のように宙に舞いました。僕は、名古屋の大須にある街中の自動両替機で同じことを10万円の束で体験していたので、特に驚きませんでした。なので「これは1枚ずつゆっくり入れていくんだよ。」と丁寧に教えてあげると、二人は、お互いの顔を見合わせながらケタケタと笑っていました。その後、少し日本語のできるという事で会話をしていると、二人とも福井で2年ほど働いていたカンボジア人で、一度、帰ってから、今度は8月にまた熊本に働きに来るとの事でした。20歳代の女性だったのでLINEを交換しておきました。
途中、機内サービスの時間に乱気流帯に入り、シートベルトの装着サインが30分ほど点いたままだったので、その分機内食の時間が大幅に短くなり、慌ただしくてゆっくりコーヒーを飲んでいる暇もありませんでした。おまけに、TG645便は、追い風にのって予定到着時刻より1時間も早くタイのバンコク・スワンナプーム国際空港に着陸しました。飛行機を降り、タイランドパスを印刷したものを空港スタッフに見せるだけで、そのあとは通常と同じく入国審査場へ一直線に移動するだけで、ほぼコロナ禍前と変わらない移動距離と移動時間でした。入国審査でも特別に質問されることもなくすんなりとパスポートにスタンプをもらい、スーツケースをピックアップしたら、後は税関審査官の前をポーカーフェイスで通過するだけです。そして、大量の荷物のほとんどを車で来たバンコクの友人に預け(免税店での購入を頼まれた大量のじゃがポックルを含む)、ムさんといつもの場所で待ち合わせをします。
ムさんは、日本語が堪能で通訳や翻訳の仕事をしながら、日本に住んでいた時はキャンヘルプタイランドのスタッフをし、タイに帰国後は自分で財団を起こし今もキャンヘルプの奨学金事業を毎年手伝ってくれています。かなりの実力者で、村上春樹や多和田葉子など日本人の僕でも理解の難しい本をタイ語に翻訳しています。今回は、そんなムさんとムさんの車で、数日間一緒にタイの東部サッケーオ県を周ります。ムさんと予定時間通りに合流し、車を一路東へ走らせます。スマホにナビをさせながら走るのですが、音声はもちろん日本語です。車内でも会話は日本語なので、いったいどこにいるのかわからなくなります。
車は順調に走り続けバンコクの中心部から100㎞ほど東へ来たところで一本道になったので、運転を代わることにしました。タイのガソリンスタンドは、トイレとコンビニが併設されていて、日本でいうとちょっとした高速道路のサービスエリアの様になっています。まだ、給油には早いですが、トイレ休憩と運転手交代のためガソリンスタンドに寄ります。バスターミナルなどのトイレは2~5バーツが必要ですが、もちろんガソリンスタンドのトイレは無料となっていて、誰でも自由に使うことができます。20年前のガソリンスタンドのトイレは、汚くてとても使えたものではありませんでしたが、ここ5年くらいで大幅に改善され、安心して使えるようになってきました。こういうところに経済発展の影響が現れてくるのだと感じています。
つづく
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